6月22日の記事で、常連の
さえらさんが、般若面について詳しい情報をコメント欄に書き込んでくれました。
さえらさんの了解を得て、以下その本文を引用させていただきます。
【さえらメモ】「般若」(面)について
先日もコメントさしあげたとおり「般若」は仏教用語で「智慧(悟りを得た状態)」
という意味の言葉です。
それをふまえて、ひとつめの説。
シテはなにかへの怨念をもって鬼のようになっていますが、能の物語のなかでは、
ほとんどが改心します。つまり、経を唱えられ、祈られて、
ついには悟っていく(般若)ので、その名がついたといいます。
また、べつに、般若坊という面打師がつくったからだという説もある
ようですが、これはさだかではありません。
ちなみに、もうひとつ興味深いお話しを…
般若って、じっとみていると不思議な感情がわいてきませんか。それには、ひとつの理由があるんですよ。
面の上半分は悲哀の表情、また下半分は憤怒の表情、
つまり、ふたつの感情をひとつの面のなかに表現しているといわれています。
伏せがちにすれば悲しい場面を、うわむきにすれば怒りの場面を演じることができるんです。
おもしろいですね。(上半分、下半分、手でかくしてやってみてください)
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さえらさん、ありがとうございましたー!