わたくし、こんな絵をかいてます~Look at my ART!

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道東旅行してきて感じた事です。

釧路には、昔、父が大変お世話になった方がいます。
親戚は親戚なんですけど、私から見ると遠過ぎて、何と表現する間柄なのかわかんないんですが、よく電話をしたりして近況を知らせ合っていたのです。
ところが最近はだいぶ御高齢な上、元気が無いようだし、ひとり暮らししていらっしゃるのをずっと気になってました。
その人に会いに行くついで、父と二人でキャンプをしながら道東をめぐる旅へ。
テントと、車中泊をしながら、阿寒、釧路から霧多布、根室、羅臼と知床をぐるりし、斜里、網走を通って糠平湖。
然別湖で感激したのち、ここは未踏の地かと思うぐらい山奥にあったチミケップ湖…と
信じられない距離を移動しましたよ。

 チミケップ湖↓
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あとからまた書きますが、私は来年ドイツへ行く事が決まっています。
自分が北海道出身の日本人である事などを強烈に考える機会が増えたんですよね。
正直「日本や日本人であることの、どこを誇りに持てばいいんだろう」とぼんやりしているしかありませんでした。

ある日、「自分はどこまで北海道を知ってるのかな」と思ったんです。
歴史が浅いから、田舎だから、他の土地と比べ個性があまりないから、など決めつけるほどに、
私は北海道を見て歩いていません。
本州、四国、九州などにもろくに出かけた事がありませんが、それよりもまず自分の住んでいる土地に目を向けてみたくなったのです。

旅行中はほとんどがテント生活。草むらの虫を払いながら寝て、自炊し、
お風呂にも中々入れなかったな。いやぁ、もう、人間てこんなに臭くなるもんなんだなって思った!
自転車に乗れば口に飛び込んできた羽虫を飲んじゃったり 
洋服の隙間から何匹虫が入り込んだかわかんないんだけどとにかく全身痒かった夜もありました。
あれはさすがに寝付き悪かったなァ・・・。
妙な虫に血を吸われたし、全身結構アザだらけです(笑)

でも基本が鈍感な私は割と平気。妙な熱もでてないし、元気に戻って来ました。

 然別湖↓
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色々見て回って一番感じたのは、「緑がいっぱいだな」ってこと。
単純な話じゃないですよ。自然という言葉はとても上っ面を撫でるだけのものである気がしてきました。
これ以上の財産ってあるのかなと。 

私には強く思ったことがあります。自分のルーツについてなどです。
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途中、一度だけある温泉街へ足をのばしました。
野生化した生活だったので楽しみにして行きましたら、想像以上に寂れていてびっくりしたんです。
自転車を引っ張り出して周囲を探索したら、橋は壊れたままだし、
人工湖であるそこの水位は下がって土が露出ています。
裏に散策路が走っていたのですが、脇には生活排水が溜まってヘドロが浮いている状態。
旅館の人は「震災の影響で今はさびしくなっていますね」と話していましたが
私はなんかそれだけじゃない気がする。


そこに住んでいる人が、自分たちの土地の状態をきちんとみて無い、キツイ言い方をすると大事にしていないからじゃないのかと思ったんです。
いくら食べ物や個人が素晴らしかったとしても、
足元を支える土地が荒れていたのではまた訪れることはありません。


これは私たちにも当てはまる事柄だったりします。
反感を買うのを覚悟して書かせてもらうと、
よその土地の文化や、日本語、北海道弁以外の横文字をたくさん持ち込まれるのにも
なんか変だ、どこかがおかしいと思ってました。
北海道独自の文化が新しく生まれたり定着していかない、いつまでも浮足立ったこの状態。
外に目が行くのも当然といえば当然なのかもしれませんよね。


ここの自然を大切にしようという動きはあるにはあっても
実際に歩いてみると、残念に感じる風景にたくさん出会います。
北海道がいまいち好きになれなかったのは、例えば釣りをしている時などで
だんだん埋め立てられていく沼や、川だとか
あまり意味の感じられない開発を目の当たりにしてきたからです。
魚がだんだん減っていく。いい所を全部壊して汚していく。


そして東京や海外のカッコ良い所などを比べ、なり切る事に必死で、地元である足元には見向きもしていない。
こんなにカッコ悪い話があるでしょうか。
阿寒のシアンヌと呼ばれる、豊かな川が流れる場所に立ち、私はとても自分が恥ずかしくなりました。
こんなにも澄み切った清流、
あなたの住む町にも流れていますか?
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アイヌ文化が濃く残る二風谷にいると
あたりまえだけど元々はここは彼らの土地で、私は北海道に住む和人であるのを再認識しました。
「場所を借りて住まわせてもらってるんだった」とそこでも反省したりして。
汚れた二風谷湖。二風谷の人たちはどんなに残念だったろうと思います。


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同時に、道東方面は自然が守られているところが多く、
上に載せたチミケップ湖、然別湖、阿寒や知床に、霧の深い霧多布岬、釧路湿原と
いやはや、本当に素晴らしかった。
釧路湿原も埋め立てられている箇所もあったりして
全部が全部完全に守られているという状態ではないようです。
しかし、そこの場所に行けた事とそれが地続きの北海道である事がとても嬉しかった。
観光のためだけじゃない自然保護がきちんとなされている。

こんなに素晴らしいところもある北海道を、もっと知らなくては。
ここを辺鄙な田舎とするなら、それでいいじゃないか。どこまでも泥くさく生きていかなくちゃと思いました。


以前、「アートは”炭鉱のカナリア”であるべき」という言葉をくれた人がいました。
当時の私にはイマイチ、ピンとこなかったです。
ただ、今回の旅をして感じたのは

「どこまでそのカナリアの声が届いているのか」
「カナリアはどちらの方面へむかって鳴いているのか」
「自分たちの住む地域を見つめる事がカナリアの役目のはずじゃなかったのか」


北海道にも、自称を含めたアーティストはたくさん存在するようです。
とても難しい仕事です。


あまりにも普遍的な日常だと、そばにあるものの素晴らしさに気がつかなかったりするのかもしれない。
アートとは「いつもとは違う視点から物事を見つめる事、またそれを楽しむ事」だと思います。
守られるべき自然、普段の私たちの生活、風土を、視点を変えて提示することがアートの役目なのかな。

だとしたら見据えなければならないテーマは見えています。
私が絵を描く意味が見えかけた旅でした。
せっかく絵を描く仕事をさせてもらってるんだ。少しでも反映した作品作りをしなくちゃ。
もっとこの土地を知らなくっちゃ。北海道で生まれた道産子なんだから。

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・・・などなど真面目に考えたりしたのでした。
はぁ~。びばのんのん。(然別湖畔にある足湯にて)
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by sichihuku | 2011-07-10 18:39